バカだよね、ホント。
あいつが求めてたやつなんて、とっくに死んでいるのに。
ずっとずっと騙されてたってのに、何も知らずに信じ続けてた。
周りが、一人、また一人と真実を知っていく中で
あいつだけは何も知らずに生きていた。
知らずに・・・死んだ。
バカだよ。
お前はホントバカだ。
オリジナルはいない。
二年も前に死んだ。
お前を残して、いなくなったんだ。
それなのに、気づかずに残された偽者を追い続けてさ。
報われることのない想いをずっと抱いていき続けた少女。
最後の最後まで、偽者を本物と思い込んでいた少女。
何一つ真実を知らされることなく死んでいった。
どこまでも純粋なあいつに、だれも本当のことをいえなかった。
言えばきっと壊れてしまうからさ・・・
どこまでも純白の心を持ったお前は、
最後のときもやっぱりそのままだった。
いなくなったやつを求めて、自分の命を懸けて戦って・・・・
そして散った小さな花。
バカだよ。アリエッタ。
なんで何も知らずにいなくなっちゃうのさ。
どうして最後まであいつを求めるんだよ・・・?
とっくの昔に捨てられたくせに、どうして諦めないんだよ・・・
バカだよ。
お前は・・・・・本当にバカだ。
だけど・・・・ボクはもっとバカだ。
お前みたいなバカが気になっていたなんて。
仮面をはずせとせがむお前が、愛しく思えただなんて・・・
やっぱりボクは大バカモノだよ・・・
いなくなったお前を、こんなにも求めてる。
あぁ・・・お前のこと、笑えないな。
あんなにバカにしてたのに、ボク自身も・・・・・・・
仮面をはずす・・・
だけど、それをせがんだお前はもういない
いないからこそ見せれる素顔。
けれど心の奥底でお前に知っていて欲しかった
ボクの全てを受け入れて欲しかった・・・・・・・・